ディディエ・ダグノー

ねえ!

旅行に行ったときは、必ず、風呂上りにビール飲むじゃない?

夜更けに飲んじゃったりもするじゃない!

「そうだねぇ」

じゃ、じゃあ、今日は旅してると思えばいいんじゃないの?

お家で旅気分、なんか、ステキじゃない!

「・・・わかった、とりあえずビール飲みたいんだね」
 

寝る前のその一杯に満足のアザラシマリです(たぶんダイエット中)。
 

さてさて、先日、すっごいワインに出会いました。

造り手:ディディエ・ダグノー Didier Dagueneau は、記憶になんとなくあったのですが、飲んで「うわっ! なんだこれ!」と、驚愕しました。

ブラン・ヒュメ・ド・プイィ Branc fume' de Pouilly 2006

フランス、ロワール地方のプイィ・フュメ・・・、もう、プイィ・フュイッセとは間違わないもんね(泣)。

ディディエ・ダグノーは、ワイン醸造家の父親と折り合いが悪く、18歳のとき家を飛び出し、なぜかモトクロス・レーサーとして世界を周り、8年後、自分でワインを造り出した人。

醸造学校も行かず、特定の生産者の下で修行もせず、独学でのワイン造りだそうだ。

ただし、デュブルデュー教授(ボルドー大学醸造学部教授、「白ワインの魔術師」の異名を持つ)とか、アンリ・ジャイエとか、すごい人にワイン造りについて教わっている。

デュブルデュー教授に言わせると、「我々の世代の偉大な作り手。本当の意味でのアーティストだ」とのこと。

犬ぞりレースでも世界一になったとか。

ロワールの天才とか、奇才とか、変人とか言われていたそうだ。

言われていた…、と過去形なのは、実は2008年に、彼は自分で運転する自家用飛行機の事故で亡くなったのだ。

私も、当時、yahoo!のニュースで、その記事を見た記憶がある。

そんな、聞いただけでもすごい人のワイン。飲んだのは初めてでした。

1983年、ドメーヌを興し、科学的な物質を排除した栽培で、とことん完熟した健全な葡萄でワインを造る。

50人もの収穫人による手摘みで、収穫&選果する。

マロラクティック発酵は起こさない。
 

では、飲んだワインです。

ブラン・ヒュメ・ド・プイィ Branc fume' de Pouilly 2006

印象的な、楽譜のエチケットです。

この楽譜は彼の友人の作曲家による、mauvais reputation 「悪い噂」と名付けられた曲。

発酵は樽、熟成は半分をステンレスタンク、半分を樽熟成。

ソーヴィニヨン・ブランの力強さを感じるワイン。超スペシャル華やかな香り、超ミラクル美しいミネラル!!

飲んだ瞬間、アミノ酸の旨みで、ほっぺがキュッとなる。

世の中に、こんな美味しいワインがあるなんて、信じられない!!!

ホント、その思いだけで、ここまで調べたんだから。

天才だわ、芸術だわ、美味しくて涙が出る。生きてて良かった、いや、ホント!

特に私好みなのかも。

シレックス土壌の、完熟葡萄で造る辛口白ワイン。大好き!
 

も、もっと美味しいワインを飲むぞー(←私のハングリー精神)。

ありがとう〜!